どうやら人間は大きなものよりミニチュアのほうが好きらしい。
その理由をフランスの哲学者ガストン・バシュラールが「小さなものの世界で想像力を発揮して夢を見ることは人々を真の安らぎに導き、やがてふくよかな気持ちを与える。」と説明しています。
なら、スケールアップしたものがなぜいけないのか。
それは、普段見慣れた小さいものが大きくなると、人間は無意識のうちに恐怖心を抱いてしまう傾向があるために、あまりいい印象を持たないらしい。
また、スケールアップの世界は一見おもしろく映るけれど、小さなものを大きく作るのはとても難しい。きっちり作らないと粗が目立ってしまう。大きなものをきっちり作ろうと思えば時間とお金がかかる。そんなに掛けていられないから、質のいいものができない。そしてそれがお客に伝わってしまう。
考えてみると、大きな風呂、大きなトイレ、だだっ広い寝室なんて、何となく落ち着かないし、怖いですよね。適当に狭いほうが返って安心感がありますよね。
同じようにプライズ機用景品も大型化したものより、小型のもののほうが愛されているのではないかと思ってしまいます。小さなおもちゃやぬいぐるみは、ちょこんと、どこに
置いてあっても「カワイッ」て感じですが、大きなものは「なにっこれ!」という感じで邪魔者扱いです。
大きなものが敬遠される原因は「小さいものはカワイイ」「大きなものはコワイ」という基本的な深層心理が働くからだそうです。
小柄な女性や子供にとって、手に余るものは不気味なんです。部屋を狭くしてしまうし、夜中トイレに行くとき、暗い部屋の中にボーとたたずんでいる姿にびっくりさせられてしまうそうです。
でも、これじゃ景品がかわいそうです。
クレーンゲームに代表されるプライズ機の景品は大型化するよりは、サイズはそのままか、むしろ小型化して、眺めたとき触れたときの質感を高めたほうが、むしろ喜ばれるのではないかと思います。